Lesson6-5 フキノトウ

春の訪れを告げる野菜

雪の下から力強く生えて来るフキノトウは、タケノコより一足先に春到来を告げる野菜として知られています。「春の使者」という二つ名はこのフキノトウの性質に由来しています。このフキノトウの花が咲いてから、地下から伸びてくる葉が「フキ」であり、この二つの野菜は同じものの別の部位となります。

 

独特の香りとちょっとした苦みが特徴の野菜ですが、どちらかというと野菜よりは山菜に分類されることが多いようです。本講座ではフキノトウを野菜に分類して紹介することにしましたが、山菜として捉えていただいても構いません。

栄養素

フキノトウの栄養はカロテンビタミンB1食物繊維が中心です。それらの栄養素はもちろん他の野菜でも取れるのですが、春先にはフキノトウを使うことで食卓に彩を添えることが出来ます。特にカリウムは豊富ですので、体内の余計な塩分を排出したいときに食べると良いでしょう。

苦み成分は毒性のあるアルカロイドとフラボノールの一種であるケンペロールによって生み出されています。そして香りの成分はフキノリドと呼ばれており、これは消化を促進する効果があります。アルカロイドは微弱ながら毒性がありますが、腎臓のろ過機能を高めて体内の有害物質を排出する手助けもしてくれます。食べ過ぎには注意しましょう。

調理法

アルカロイドには多少の毒性があるので、生のまま食べるのは良くありません。かといって注意するほどかと言いますと、きちんと下ごしらえをすれば何の問題もありません。重曹をくわえたお湯でしなるまで茹でたのち、冷水にさらせばOKです。

さらすときの時間が30分ほどであれば苦みを少し残すことになり、2~3時間ほど水を取り替えつつさらすと苦みがきっちりと抜けきります。買ってきたばかりのフキノトウや、実際に自分で摘んだふきのとうは、手早く下ごしらえをしておくのが良いでしょう。

味噌やバターなど、味の強い調味料との相性が良いのもふきのとうの特徴です。

レシピ

フキノトウの天麩羅

  1. フキノトウの葉を開く
  2. 衣をつけ、開いた花の部分が下になるようにひっくり返し、油で揚げる

ごく普通の天麩羅なのですが、注意点としては火の通りにくい花の部分をちゃんと他の花のように開いてあげることです。

天麩羅はそのまま塩をかけて食べても良いですし、みそだれをつけても構いません。赤味噌か米味噌と砂糖、酒、みりんを混ぜて中火で加熱し、なべ底を混ぜながら1~2分ほど煮詰めれば立派なみそだれが完成しますので、これをてんぷらにつけましょう。