これまでのLessonでは、主に野菜の品目ごとに焦点を当て、その栄養や調理法について見て来ました。Lesson12では、日本の食糧事情について、軽く紹介していきます。
日本の食料自給率と生産地
野菜や果物の生産には様々な制限がつきまといます。
日本は戦後、工業製品の輸出を推し進めて来ましたので、その引き換えに海外から大量の食料品を購入しなければならなくなりました。したがって、米以外の食料自給率はとても低く抑えられており、作り過ぎた場合は制限が入ることもあります。
農林水産省の発表によれば、平成28年度の日本の食料自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースでは68%となっています。ここ数年横ばいが続いてきましたが、過去の傾向と大差はありません。
米のように食料自給率が100%近いものもありますが、大豆などのように全く自給できていないものもあり、品目によってその自給率はまちまちです。日本の食料自給率は海外と比べても低い方で、これを改善するための取り組みが長年続けられています。
(参考:日本の食料自給率:農林水産省http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/012.html)
野菜の自給率は?
幸いなことに、一般家庭で使う野菜に関しては、そのほぼ100%を国産野菜で賄えています。カロリーが低いため全体の食料自給率にはさほど影響はありませんが、日本が今の政策を続けている限り、じゃがいもやダイコン、ニンジン、キャベツなどの主要な野菜が家庭から消えることはありません。
また、野菜の生産が急激に落ち込むことがないように、日本各地で産地を取り換えている例もあります。最近では特定の野菜が異様に高い値段で売られていることも多いのですが、野菜の供給を一年中安定させるための努力を怠っているわけではないのです。
たとえばキャベツの場合、春は都市近郊の関東平野を中心に栽培し、夏から秋にかけては嬬恋村などの涼しい地域で栽培されています。冬になると今度は温暖な愛知県が主要な生産地となり、一年中安定して供給できるような仕組み・体制作りが出来ているのですね。
野菜の生産者の高年齢化

農業に従事する若手の数が次第に減ってきている、という問題は長年囁かれていました。現在は若者を地方に送る政策が立案されたり、地方でも若者を受け入れる体制作りが進んでいますが、問題の解消には至っていません。
野菜生産者のおよそ8割は農業で生計を立てている主業農家です。そして従業者の4割は65歳以上の高齢者であり、機械化も遅れているため、次第に日本の農業生産事情が苦しくなってきているという見方もあります。
一方で、新しく農業を始める就農者の2/3は野菜に取り組んでいるとの報告もあり、野菜界隈の新規参入率は意外と高いと見て良いでしょう。