Lesson2-5 野菜や果物から摂取したい栄養素(2)

ミネラルと食物繊維

前回のLessonでは野菜から摂取したいビタミンについて説明しました。今回はミネラルや食物繊維について知識を深めていきましょう。

ミネラル

理科の授業で「塩化ナトリウム」という言葉を聞いた覚えのある方も多いでしょう。塩化ナトリウム(NaCl)とは塩のことですが、このような無機物のことを一般にミネラルと呼びます。他にもカリウムやカルシウムなど、様々なミネラルが存在し、私たちの身体を維持するために働いています。

ミネラルの役割は様々です。カルシウムや鉄のように骨や血液を形作るもの、ナトリウムやマグネシウムのように生体機能を調節するものなど、種類によって働きは大きく異なります。摂取する量としては微量ですが、そのわずかな量を摂取するのが難しい栄養素でもあります。

カルシウムが不足すると骨粗しょう症や不眠などの健康障害に陥りやすくなり、亜鉛の不足は味覚障害や免疫障害を引き起こします。逆に塩分を取りやすい食生活をしていると、ナトリウムの過剰摂取で高血圧や脳卒中などの生活習慣病にかかってしまう恐れがあります。ナトリウムを体外に排出するためにはカリウムが必要で、これは果物や野菜にたくさん含まれています。

摂りにくいだけでなく、ものによっては逆に過剰摂取になってしまいがちなのがミネラルの特徴です。またビタミンのように体内で合成されず、貯蔵もされにくいことをよくよく注意する必要があるでしょう。

食物繊維

野菜を食べる理由の中でも大きなウェイトを占めるのがこの食物繊維です。海藻類にもたくさん含まれていることで有名ですね。

食物繊維には「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」の二種類があり、それぞれ働きは異なりますが、いずれも体内の消化酵素で消化されないという特徴を有しています。

この意味をもっと噛み砕いて表現すると、「体内に吸収されずにそのまま体外に排出される」ということです。

栄養にならないなら摂取する意味がないのでは、とお考えになる方もいるでしょうが、ここが食物繊維の大事なところです。食物繊維は私たちが摂り過ぎた栄養や不要な脂質などを体外に排出してくれるのです。ダイエットで食物繊維が大事と呼ばれる所以ですね。

また、不溶性食物繊維は腸内環境を綺麗にするのにも一役買ってくれます。便秘気味の人が食物繊維をたくさん摂取するよう推奨されるのは、この不溶性食物繊維が便をかさ増ししたり腸のぜん動を活発にするといった効果があるからです。

現代的な食生活は高血糖高脂肪に偏りがちで、しかも農薬や食品添加物を避けることはできません。これらの有害な物質や不要な物質を排出するのが食物繊維の非常に優れている点と言えるでしょう。

ファイトケミカル

ファイトケミカルという名前は聞き慣れないものではないでしょうか。それもそのはず、栄養素以外の成分から発見された「ファイトケミカル」の重要性は最近になって注目されるようになったばかりで、その実態についてはまだ十分に解明されたとは言いがたいものがあります。

活性酸素から身を守る抗酸化作用を有しており、動脈硬化や脳梗塞を防ぐ、といった効果があると言われています。例えば赤ワインに含まれるポリフェノールやトマトに含まれるリコピンなどがこのファイトケミカルにあたります。

野菜や果物にはこのビタミン、ミネラル、食物繊維、ファイトケミカルがたくさん含まれています。私たちが健康的に生きるためには、どの野菜や果物にどんな栄養素がたくさん含まれているか、それらを壊さず美味しく食べるにはどうすれば良いか、といった知識が必要になってくるでしょう。

Lesson3では一つ一つの野菜と果物に関する具体的な内容に踏み込んでいきましょう。