中南米を原産とする南国フルーツの筆頭格
パパイアは16世紀ごろ、開拓に乗り出したヨーロッパ人によって発見されたと言われています。
熱帯の国々を中心に栽培されるこの瓜によく似たフルーツは、南国を象徴する果物の筆頭格と言っていいでしょう。日本でも九州地方を中心に細々と栽培されてはいますが、現在スーパーに並んでいるのはハワイやフィリピンからの輸入品がほとんどです。

日本では「木瓜(もくか)」「乳瓜(ちちうり)」等の別名で呼ばれることもあります。パパイア自体は果物として消費されることがほとんどですが、九州地方や沖縄の一部地域ではまだ熟していない緑色の果実を野菜として食す習慣もあります。沖縄でパパイアが野菜として消費される背景には、夏場に食べられる野菜の品目が減るからその代替手段として食べざるをえない、という事情もありました。
栄養素
パパイアには脂肪やタンパク質を分解する「パパイン酵素」と呼ばれる物質が含まれており、肉と一緒に食べ合わせることで胃腸への負担を軽減することが出来ます。パパイアは「酵素の王様」とまで称されており、前述の野菜として消費されるパパイアにはキモパパイン、カルパインといった様々な酵素が含まれています。
パパイン酵素自体はタンパク質の一種であり、本来なら熱には弱いはずなのですが、南国産であるためか、ある程度高い温度帯であっても失活しないという特徴があります。更に驚くべきことに、パパイアに含まれる酵素は酸性の強い胃酸でも死滅し辛い性質を備えており、酵素の働きを胃まで直接届けることが出来ます。
夢のような酵素と言ってもいいでしょう。ただ、パパイン酵素のような自然の酵素が全て良いものとは限りません。胃酸の強さは体内に吸収されてはならないものを体外に排出するためのもので、ここで溶けない酵素はそれだけ強い効果を発揮するということでもあります。
強力過ぎる医薬品に処方箋が必要なように、パパイアも食べ過ぎには注意しなければなりません。
調理法
パパイアは追熟させる果物ですから、20度前後の常温で保存して柔らかくなるまで待つ必要があります。ただし柔らかくなってからもずっと常温に置いておくとすぐに腐ってしまいますので、熟したら冷やして腐らない内に食べましょう。
生で食べる時は、半分に切ったパパイアから黒い種子を取り除いてやれば問題ありません。もしパパイア特有の香りが嫌いであれば、レモンやライムなどを絞ってかけるとクセが抜けて食べやすくなるでしょう。
野菜パパイアを食べる場合は、パパイア酵素の効果を積極的に活用したい場合はダイコンと同じようにすりおろしたり、みじん切りにして肉類と合わせるのが良いでしょう。パパイアをピーラーやスライサーで同じ厚さに削ぎ、炒め物やサラダに添えましょう。
レシピ
パパイヤイリチー
野菜パパイアを使った代表的な沖縄料理と言えば、やはりパパイヤイリチ―です。
- パパイアとニンジンをスライサーで細切りにする
- フライパンにごま油を引き、豚肉を軽く炒める
- ニンジンから先に炒め、しっとりしてきたらパパイアを投入
- 塩やしょうゆで味付けし、蓋をして数分蒸す
非常にお手軽な料理ですが、野菜パパイアの栄養を摂取しつつ、肉類の消化吸収を良くするため、胃に優しい一品となっています。