バラ科の熱帯果樹(おもな産地は亜熱帯~温帯)
ビワは中国を原産とするバラ科の常緑高木です。四国、九州を中心に温暖な気候の土地に自生し、およそ10メートルほどの高さに到達する果樹にビワの実をつけます。
中国から日本に渡ってきた時期については不明ですが、奈良時代にはすでにビワの名前が文献に登場していたことから、日本でも古くから親しまれてきたことが分かります。下記の項でも触れますが、民間療法のための薬としても使われてきました。

旬は晩春から初夏にかけて、色鮮やかでハリとツヤがあり、ブルームと呼ばれる白い粉が残っているものが新鮮なビワとなります。本来は熱帯で育つ種類ですが、耐寒性があることから、亜熱帯~温帯に位置する日本や中国でも栽培できるのがビワの良いところです。
栄養素
豊富なβ-カロテンとβクリプトキサンチンが特徴です。βクリプトキサンチンはβ-カロテンとよく似た分子構造をしており、人間の体内でビタミンAに変換されるため、健康効果に関しても同程度のものを期待できます。髪や粘膜など人間の体表面の健康維持にはピッタリの野菜です。
ビワは古くから民間療法に用いられてきました。腰痛や腹痛を感じた際は、ビワの実ではなくビワの葉を幹部に当てるという使い方がなされてきました。体温によって温められたビワの葉から薬効が浸透し、痛みや腫れに効果があるのです。
それだけではありません。ビワの葉に含まれるアミグダリン(ビタミンB17)はがんに画期的な効果があるのではないかと注目されています。結果については研究が進むまで待つ必要がありますが、将来的にはがん予防のフルーツとしてビワが食卓に乗る日も来るのではないでしょうか。
食べ方
ビワの保存はももと似たようなところがあります。
美味しく食べられる期間こそ2,3日と非常に短いものの、ビワは常温でも保存できます。逆に冷やすと風味が落ちてしまいますから、冷たいビワを食べたい場合は食事の前2~3時間ほどを目安に冷蔵庫に入れると良いでしょう。やや冷えたビワの皮を剥いて食べるのは初夏の健康維持に適しています。
香りの強い果物ではありませんので、ムースやジャム、ソースなどに使うには適していません。ビワはビワのまま、ありのままの状態で直接食べるのが一番です。