Lesson11-1 柑橘類

Lesson11では常緑性果樹と熱帯性果樹について解説を進めていきます。そこで、まずは常緑性果樹の果物として最も代表的な柑橘類の話から始めていきましょう。

みかん≒柑橘類

柑橘類と言えばみかん、みかんと言えば柑橘類。みかんと柑橘類はそのぐらい密接に結びついています。ミカン科ミカン亜科に属するいくつかの属(ミカン属、キンカン属、カラタチ属)を柑橘類に分類するのですから、当たり前の話でもあるのですが。

柑橘類を構成する二つの文字、「柑」と「橘」はいずれも「完熟した甘みの果実」「青い酸味の果実」を意味します。甘さと酸っぱさを兼ね備えた果実ということですから、まさにミカンのことを指しています。

柑橘類の特徴としては、ごく一部を除けば常緑の植物であること、背の低い低木の木が多いこと、熱帯〜亜熱帯地方をルーツとするものが多いことなどが挙げられます。

栄養面での特徴を挙げるなら、やはりビタミンCクエン酸の含有量の多さでしょうか。みかんやれもんに含まれるビタミンCは、水溶性であることからジュース類にもたくさん入っていますね。ジュースは糖分や添加物が多過ぎるという問題がありますが、これを回避出来るのが果物としてのみかんのメリットです。

柑橘類に分類される代表的な果物

柑橘類に含まれる代表的な果物は以下の通りです。

  • みかん
  • レモン
  • ユズ・スダチ・カボス
  • グレープフルーツ

日本で栽培できるものも多く、柑橘類の中には他にも伊予柑やデコポン、橙やキンカンなど様々な種類があります。海外でも柑橘類の種類は非常に多く、オレンジやライムは中南米の主要な輸出品として知られています。

栄養素

柑橘類に含まれる栄養価としては有名なものはビタミンCですが、梅干しなどにも大量に含まれるクエン酸β-クリプトキサンチンも無視できません。

柑橘類の酸味の元となるクエン酸は、ブドウ糖と一緒に取ることでグリコーゲンを多く貯蔵する作用、疲労回復、ミネラルの吸収促進を促すキレート作用を有しています。その他にも肝機能を増進させたり、尿を弱酸性に変えることで痛風を予防するなど、様々な健康効果の期待出来る栄養素と言えるでしょう。

カロテノイドの一種であるβ-クリプトキサンチンは、体内でビタミンAに変換されます。抗酸化物質としても知られており、細胞やDNAを酸化による損傷から保護しているのではないかと推測されています。こうした様々な栄養素から、柑橘類はがん予防に効果があると考えられ、注目を浴びています。

ところで、人によってはみかんを食べる時にすじを取る人がいますが、実はあのすじの部分にはたっぷり食物繊維が含まれています。さほど美味しくない部分であることも事実ではあるのですが、整腸効果を求めるなら捨てずに食べてしまうのが良いでしょう。

調理法

そのまま食べるだけでなく、砂糖漬けにしたり風味のある皮をジャムにしたりと様々な利用法があります。レモンの果汁に含まれるフラボノイドは脂質の代謝に有効であるため、唐揚げや秋刀魚にかけたりドレッシングに使うと良いでしょう。ユズ・スダチ・カボスなどは皮の部分を他の料理の風味付けに使ったり、すりおろして薬味にしたりしています。

レモン汁をかけることで、切り口が褐色に変色したりんごなどの色合いを元に戻すといった使い方もあります。これはレモン汁に含まれるクエン酸によりpHが3.0以下となり、褐色になる酵素の働きが抑えられるからです。