Lesson10-5 かき

実をつけるまでが一苦労

「ももくり三年かき八年」ということわざにある通り、栽培を始めてから実を付けるまでの期間が非常に長く、自宅の庭に柿の木を植えて栽培するのは大変です。

生産者泣かせの果物ですが、その栄養価は高く、「柿が赤くなると医者が青くなる」と言われるほどビタミンやミネラルが豊富です。そういった面ではりんごと非常によく似ていますね。

かつては医者いらずの万能薬として薬のように扱われていることもありました。秋になれば安い柿がたくさん出回りますので、秋の健康のために積極的に柿を買って食べましょう。

柿にはたくさんの品種がありますが、一般的には渋柿と甘柿に大別されると覚えておけば問題ありません。実が熟しても果肉が硬くまだ渋が残る柿を渋柿と、逆に渋柿から突然変異して熟すに従い渋が抜けていくのを甘柿に分類します。

ただ、甘柿の中にも渋の残るものがあり、これらを渋柿に分類するか甘柿にするかは意見の分かれるところです。

栄養素

ビタミンC、ビタミンA、カロテン、糖質など様々な栄養に富んでいますが、ビタミンCに関しては干し柿にしてしまうとほぼ失われてしまいます。

その他の栄養は残りますので、干し柿はビタミンCの豊富な食材と組み合わせるのが良いでしょう。柿の葉にはみかんの30倍とも言われるビタミンCが含まれているので、柿の葉寿司柿の葉茶などで干し柿から失われたビタミンCを補うという手もあります。

柿は身体を冷やす作用のある果物であると言われていますが、実際には栄養豊富なため体が冷えることはほとんどなく、食べ過ぎにさえ注意すれば大丈夫です。

もちろん水溶性の食物繊維も豊富で、胃腸の調子を整えるには悪くない果物です。血液中のアルコールを外に出すタンニンやアルコールの酸化・分解を促し血中アルコール濃度濃度を下げるカタラーゼ、ペルオキシダーゼなどの酵素も含まれているので、二日酔い対策も万全です。

食べ方

柿の甘味は皮の下が一番強くなっています。美味しくいただくためには皮をなるべく薄く剥ぐか、皮ごと食べてしまっても良いでしょう。

柿の調理法としては「渋みを抑える」ために長年工夫が積み重ねられており、渋抜きした柿をいったんピューレにして冷凍保存することで渋みの復活を抑えたり、渋みの元であるタンニンを他のタンパク質とくっつけるといった奇抜な方法が編み出されています。

乳製品やチーズ、牛乳、ヨーグルトなどと合わせるとあまり渋みを感じずに済みますので、切った柿をヨーグルトと一緒にいただくことで栄養と美味しさを両立させるといった工夫が可能になるわけですね。