Lesson10-3 ぶどう

ワインの原料にも

温帯の農作物であるぶどうは北半球・南半球いずれでも栽培されており、水はけと日当たりの良い土地でよく育ちます。種によって必要な降水量に差があり、またワイン用・食用と種類が分かれているため、土地に合わせて様々な品種が栽培されています。

果物として食べる場合は生食が基本ですが、西洋では昔からワインの原料として栽培されてきました。水の衛生を保つのが難しかったヨーロッパでは、上水道が整備される前は上質な水ではなくワインを飲んでいたとまで言われています。もっとも、それはジョークの部類であり、実際には水の代わりにするほどワインをがぶがぶ飲んでいたということはありません。

栄養価

ぶどうには様々な種類のビタミンが含まれていますが、含有量自体はさほど多いわけではありません。ビタミンを目当てに食べる果物というわけではありません。また、カロリーも100gあたり60kcal程度と他の果物より高く、その点ではダイエット食としても不適切です。

もっとも、ぶどうにはブドウ糖がたくさん含まれているので、すぐに体内でエネルギー源にしたい場合はオススメ出来ます。特に人間の脳が活発に働いている時はブドウ糖がたっぷり必要となりますので、学生や将棋の棋士など頭を使う職業の人は、ぶどうや干しぶどうを折に触れて食べても良いでしょう。

ぶどうに含まれる成分として大事なのはポリフェノールです。カテキン、アントシアニン、レスベラトロール、プロアントシアニジン、タンニンなどのポリフェノールからは、抗酸化作用や脳機能の低下防止、美肌効果、アレルギーの緩和、発ガン物質の抑制といった健康効果が期待できます。

調理法

他の果物と同様に軽く水で洗って生で食べる機会が多いでしょう。とはいえぶどうをつまむのは結構大変で、その食べにくさから敬遠されることもあります。

加工食品としてはやはりワインが有名でしょう。赤ワインに含まれるポリフェノールには健康効果がある、という話がつい最近も有名になりましたね。もちろん、ワインだけでなくブランデーの原料とすることもありますが、風味がワインに合わなければジュースやジャム、ゼリーにすることも多いようです。

飲料以外の加工食品としては干しぶどう(レーズン)が有名で、水分を蒸発させることにより手軽にぶどうの栄養や食物繊維を摂取できます。ドライフルーツの一種としてパンやお菓子に混ぜ込んだりして栄養と甘味を両立するのに使われますが、味には若干癖があり、好き嫌いが分かれます。