蓮の葉の地下茎
レンコンは蓮の地下茎が肥大化したものです。蓮の呼吸のために内側に空洞が空いており、折ると導管内壁のラセン糸が出て来ます、この糸の成分はなめこや納豆のネバネバと同じものです。

食材としては優秀で、戦国時代に作られたお城の堀には必ずと言っていいほど蓮の花が咲いていました。蓮と言えばお釈迦さまが座る花として認識されている方も多いかと思われますが、城の堀に蓮を植えておくといざという時はレンコンが手に入るという現実的な目論見もあった、とする説もあります。
栄養素
ビタミンCやカリウムの豊富な野菜で、食物繊維も含まれているため高血圧や貧血の予防に大きな効果があります。もともと中国では漢方薬として用いられていた野菜ですから、その美容や健康への効果は言わずもがなでしょう。ただし、脂溶性のビタミン類はほとんど含まれていないことに注意する必要はあります。
じゃがいもやさつまいも同様、でんぷん質がたっぷり含まれた野菜でもあります。レンコンの可食部のおよそ80%は水分ですが、残る20%の大半を占めるのは炭水化物です。
ネバネバ成分は水溶性の食物繊維に分類され、細胞を保護したり潤いをもたせたりする効果があります。納豆やオクラなどのネバネバと同じようなものとして捉えましょう。
(日本ではネバネバ成分を過去に「ムチン」と称しておりましたが、近年の研究により植物性のネバネバ成分はこちらに類せず、ムチンは「動物より分泌される粘質物」と定義されました)
調理法
でんぷん質を多く含むわりにシャキッとした歯ごたえがある稀有な特徴を有しています。ただ、それでも芋類と同じように加熱し過ぎると柔らかくなってしまうため、長時間の煮込み料理には実のところあまり向いていません。
硬い野菜ですので、他の野菜のように面取りをしなくてもすむのはレンコンの良いところです。ただしあく抜きは必要で、切り終えたら酢水に10分〜15分ほどつけてアクを抜いておきましょう。
(酢の分量は水1リットルあたり3%ほどの濃度)
レシピ
筑前煮
- 鶏肉、干しシイタケ、にんじん、ごぼう、こんにゃく、レンコンなどを一口大に切る。干ししいたけは水に浸して戻しておくこと、こんにゃくは塩もみして2~3分ほど茹でること、レンコンとごぼうは水にさらしておくのを忘れずに
- 鍋に油を引き、鶏肉をさっと炒め、野菜を火の通りの悪いものから順に加えて炒める
- 全体に油が回ったら干しシイタケを加え、シイタケの戻し汁と、「醤油、日本酒、みりんを5:4:4の割合で混ぜた調味料」を加えて混ぜ合わせる
- 落し蓋をして中火で10分ほど煮る
- 煮汁が少なくなってきたら落し蓋を外し、煮汁をなべ底に残る程度に煮詰める
これで完成です。お好みでさやえんどうなどを添えていろどりを加えても良いでしょう。
筑前煮は比較的簡単に作れるうえに野菜が中心で味も良く、煮物料理の中でも食物繊維をたっぷり取れる方ですので、ぜひお試しください。